<新年金制度>首相、試算公表見送り 「一体改革と区別」

 野田佳彦首相は29日、首相公邸で政府・民主三役会議を開き、民主党の新年金制度の実施時に、最大7.1%の消費税率引き上げが必要になるとの試算結果について、当面は公表しないことを決めた。新年金制度による増税と、15年に消費税率を10%に引き上げる「税と社会保障の一体改革」は別に議論すべきだと判断した。公表を求めている野党側の反発は必至だ。

 会議には岡田克也副総理、輿石東幹事長、前原誠司政調会長、樽床伸二幹事長代行らが出席した。

 輿石氏は「15年に消費税が10%に上がり、その数年後にさらに7%上がると思われている。早く断ち切るべきだ」と指摘。前原氏も「(試算を公表すれば)税と社会保障の一体改革の議論に集中できなくなる」と述べ、出席者は「試算結果と税と社会保障の一体改革とは別」との認識で一致した。これを受け首相は「公表にはメリットもデメリットもあるので、状況の推移を見極める」と引き取った。

 同時に会議では、「全体像はいずれ出さなければいけなくなる」という意見も出た。自公両党が、与野党協議入りの前提として、年金制度を含めた社会保障制度の全体像を示すよう求めているためだ。

 公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は29日、NHKの番組で「消費税の中で一番大きな出費が社会保障で、その中で一番大きな出費は年金だ。(年金案が出なければ、一体改革を)議論できない」と強調した。ただ、樽床氏は会議後、記者団に「野党が全体像を示せというのは理解している。もう少し検討していく」と述べるにとどめ、具体的な示し方は明らかにしなかった。

 試算は、月額7万円の最低保障年金制度を導入した場合、一体改革での増税分とは別に、75年度で最大7.1%の消費税率引き上げが必要としている。昨年3月、民主党の求めで厚生労働省が実施した。これまで公表されていなかった。報道先行で明らかになり、政府・与党内で混乱が広がっていた。【青木純、光田宗義】

アパート駐輪場に女性遺体、腹部に包丁

 28日午前7時45分頃、浜松市中区高丘西のアパート「コーポみどり」の駐輪場で、アパートに住む職業不詳、浜田真実さん(39)が、腹部に包丁が刺さった状態であおむけに倒れているのを、住人の男性が発見し、110番した。

 浜田さんは病院に搬送されたが、死亡が確認された。浜松中央署は、殺人事件の可能性もあるとみて捜査を始めた。

 同署の発表によると、浜田さんは衣服は着ていたが、はだしで、大の字に倒れていたという。現場は、航空自衛隊浜松基地から北に約300メートルの住宅や工場などが立ち並ぶ一角。

橋下市長にたかる「白アリ」?…首相発言に騒然

 野田首相が27日の衆院本会議での代表質問で、地域政党・大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長について、「改革者として注目するところ大だが、白アリがたかることがないことを祈ってやまない」と述べ、議場がざわつく一幕があった。

 みんなの党の渡辺代表が維新の会の掲げる「大阪都構想」などへの賛否をただしたことへの答弁で、橋下氏との連携を模索する同党などを白アリ扱いしたとも受け取れる。

 本会議後、国会内で記者会見した渡辺氏は「意味不明だ。みんなの党のことを言っているならば言語道断で、首相問責決議案に値する」と語った。

「鎌倉」と「富士山」、世界文化遺産に推薦決定

 政府は25日午前、世界遺産条約関係省庁連絡会議を開き、「武家の古都・鎌倉」(神奈川県)と「富士山」(山梨県、静岡県)を共に、世界文化遺産に推薦することを正式に決めた。

 2月1日までに国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会に推薦書を提出し、2013年に開かれる同委員会で登録の可否が審査される予定。

 「鎌倉」は、鶴岡八幡宮や鎌倉大仏など10か所で構成。12世紀末、この地で武家政権が発足し、武家文化を創出したことを推薦理由に挙げる。「富士山」は、日本人の山岳信仰の在り方や、浮世絵など日本独特の芸術文化を育んだとして、富士山域や富士五湖、周辺の神社など25か所を構成資産としている。

国保保険料の軽減200万人増へ…国と地方合意

 厚生労働省と全国知事会などは24日、市町村が運営する国民健康保険(国保)の保険料の軽減基準を緩和することで合意した。

 税制抜本改革時に関係政令を改正して実施する方針で、消費増税で得られる財源から500億円を投入する。

 国保保険料は現在、3人世帯の場合、年収98万円以下で7割、147万円以下で5割、223万円以下で2割が軽減されている。

 厚労省は24日、〈1〉5割軽減を3人世帯で年収178万円以下に拡大し、単身世帯も加える〈2〉2割軽減を266万円以下に拡大――とする案を示し、地方側も了承した。

 これに伴い、対象となる人は約1400万人から約200万人増えるという。保険料の軽減対象者数に応じた市町村への財政支援のため、1700億円を投入する。

<雪>西日本でも交通機関に乱れ 積雪で道路通行止めも

 強い寒気の影響で、西日本では日本海側を中心に23日から24日にかけて大雪に見舞われた。JR山陰線が雪による倒木で運休したり、京都府舞鶴市では国道27号が長時間渋滞するなど、交通機関にも大きな影響が出た。

 有料道路の舞鶴若狭自動車道は積雪のため、24日午前2時半から福知山(京都府)?大飯高浜(福井県)間で上下線とも通行止めになった。(迂回うかい)路となる国道27号に車が集中し、京都府と福井県の境付近から舞鶴市の市街地にかけての約20キロで断続的に渋滞が発生した。

 舞鶴市や京都府綾部市の一部では停電が発生した。

 富山空港や鳥取空港では発着便の欠航も相次いだ。羽田(東京)発鳥取行き全日空293便は24日朝、雪のため目的地を変更し、大阪(伊丹)空港に着陸した。

 一方、JR西日本によると、24日午前5時40分ごろ、山陰線の綾部?安栖里間の4カ所で、雪の重みで倒れた木や竹が線路側に垂れ下がっているのが見つかり、伐採処理のため約3時間半、福知山?胡麻間で運転を見合わせた。特急が上下計11本運休するなど、計2400人に影響した。舞鶴線や小浜線でも、綾部市や舞鶴市での倒木で運休や遅れが生じ、ダイヤが乱れた。和歌山線も遅れた。

 大阪管区気象台によると、各地の降雪量(午前9時までの24時間)は舞鶴市30センチ▽兵庫県豊岡市22センチ▽富山県魚津市36センチ▽鳥取市35センチ??など。この日の最低気温は各地で平年より低く、舞鶴市で氷点下0.2度を観測したほか、大阪市2.0度▽神戸市1.0度▽京都市0.4度??と、都心部でも冷え込んだ。厳しい寒さは25日まで続く見通しで、引き続き雪への警戒が必要という。【林哲平、平川哲也、亀田早苗】

都心で積雪1〜2センチのおそれ…夜に強い寒気

 気象庁によると、23日の日本付近は次第に冬型の気圧配置となり、夜には関東地方の上空を、強い寒気を伴った気圧の谷が通過するとしている。

 このため、東京地方でも夕方から雪や雨となる見込み。

 24日正午までの24時間の積雪量は、いずれも多い所で多摩西部で5センチ、23区と多摩北部、多摩南部で2〜3センチ。東京都心でも、1〜2センチの積雪のおそれがあるという。

知ってました? 野鳥を飼ったら法律違反!! “最後の砦”メジロも4月から禁止へ

 美しい鳴き声で人気の高いメジロ。野鳥では唯一、観賞用に1世帯あたり1羽のみの飼育が認められてきたが、4月から捕獲や飼育が禁止される。自然保護団体は、「野の鳥は野で観賞し、野鳥の生態系を守ってほしい」と訴えている。(横山由紀子)

 「チィー、チィー、チィー」。優美な鳴き声で知られるメジロは、もえぎ色の頭や背中、目のまわりの純白の輪がトレードマークだ。花の蜜を好み、庭木や街路樹などで観察される。明治期ごろからペットとしてカゴの中で飼うことが流行した。

 メジロは現在、鳥獣保護法の指針に基づいて、都道府県が許可した場合は、1世帯につき1羽の捕獲・飼育が認められている。そのため西日本を中心に約半数の府県が許可しているが、昨年9月に指針が改正され、今年4月から、メジロの捕獲・飼育が原則禁止されることになった。

 背景にあるのは密猟の横行だ。メジロは美しい鳴き声から、江戸時代からさえずりを競争する「鳴き合わせ会」が西日本を中心に存在し、1羽が数百万円など高値で売買されている。鳥獣保護法で使用が禁じられている「カスミ網」などの密猟道具で、大量に捕獲する問題も起きていた。

 野鳥の保護を進める「日本野鳥の会」(本部・東京都品川区)や市民団体「全国野鳥密猟対策連絡会」(密対連、本部・京都市)などが、野鳥の飼育を禁止するよう求めてきた。指針改正によって、すべての野鳥の捕獲・飼育が禁止されることになる。昨年末には、日本野鳥の会などが、大阪市内で「野鳥密猟問題シンポジウム」を開催。大阪府警生活安全部などとも連携して、密猟の摘発に力を注ぐことを決意した。

 ただし、この指針が適用されるのは国内の野鳥に限られ、合法的に輸入された野鳥は飼育できる。そのため、すでにホオジロなどの野鳥では、国内で違法に捕獲したものを輸入鳥だと偽って販売するケースも。「もし知らずにそういった野鳥を購入して飼育した場合でも違反」(環境省鳥獣保護業務室)という。

 生態系を保護する観点から、野鳥の捕獲や飼育を制限する動きは、年を追うごとに厳しくなった。昭和25年には、メジロやホオジロ、ヒバリ、ウグイスなど7種を除く野鳥の捕獲・飼育を禁止。その後、捕獲や飼育の対象となる種が徐々に減り、平成19年にはホオジロが禁じられ、メジロのみとなっていた。

 密対連の中村桂子事務局長は、「メジロの鳴き合わせ会は、大量に密猟された野鳥で実施されている現状がある。生態系の保護のためにも、メジロをはじめ野鳥は自然の中で楽しんでほしい」と話している。

当初断った受験生を車で迎えに…センター再試験

 14日の大学入試センター試験で起きた「地理歴史」「公民」の問題冊子の配布ミスを受けて、希望者への再試験が21日、全国で行われた。

 受験したのは、対象者約3500人のうち212人。この日は、埼玉県川越市の東京国際大でいったん受験を断った男子受験生1人を、約4時間遅れで受験させるトラブルもあった。

 大学入試センターによると、この受験生は21日午前9時頃、同大を訪れたが、事前に再試験の希望を明確に示していなかった。このため、同大側はセンターの指示に従い、「受験は認めない」と受験生に伝えた。受験生は一度帰宅したが、同11時頃、センターは吉本高志理事長の判断で、「再試験を認めるべき」と対応を一転させ、午後1時15分から、男子受験生の再試験を行った。

 同センターは男子受験生を新宿駅まで車で迎えに行き、東京都目黒区のセンター本部で受験させるという前例のない措置を取っていた。
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